高齢者はなぜ体温調節が苦手?初心者でもわかる!体調変化の見守りポイントと室内環境の整え方

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高齢者は、自分でも気づかないうちに体調を崩してしまうことがあります。特に、暑さや寒さを感じにくくなることで体温調節が難しくなり、健康に影響を及ぼすこともあります。

この記事では、

  • なぜ高齢者は体温調節が苦手なのか?
  • どんなサインに注意すべきか?
  • 快適に過ごすための室内環境の整え方

を初心者にもわかりやすく解説します。


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高齢者が体温調節しにくくなる理由

高齢になると体の機能が変化し、暑さや寒さを感じにくくなります。その結果、自分で異変に気づかず体調を崩してしまうことがあります。

主な理由は次のとおりです

汗をかく力が弱くなる:体温を下げるための発汗機能が低下します。
血流の調整が鈍くなる:体内の熱を逃がす血液の流れがうまくコントロールできません。
暑さ・寒さの感覚が鈍くなる:実際は暑くても「大丈夫」と思ってしまうことがあります。
体の水分量が少なくなる:水分不足により体温調節がうまく働かなくなります。
服薬の影響:利尿剤や血圧の薬が体温調整に影響することも。

高齢者自身が気づかないうちに不調を感じていることも多いため、周囲の見守りが大切です。

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高齢者が体調を崩しやすいサイン

次のような変化は、体温調整がうまくできていないサインかもしれません

  • 顔色が悪い、または赤くなっている
  • 汗をかきすぎている、または全く出ていない
  • ぼんやりしている、反応が鈍い
  • めまい、ふらつきがある
  • 食欲がない、元気がない、よく眠れていない

「いつもと違う」と感じたら、すぐに様子を見て対処しましょう。


観察のポイント

高齢者は「暑くない」「寒くない」と言っていても、実は体に負担がかかっていることがあります

以下のような日々の観察がとても大切です。

🔍 チェックポイント

  • 顔色や表情の変化
  • 話し方や受け答えの様子
  • 歩き方や立ち座りの様子
  • 食事の量、水分の摂り方

「昨日と違うな」と思ったら、体調不良のサインかもしれません。


室内環境を整えるポイント

高齢者が快適に過ごすには、室温・湿度を適切に保つことが重要です

 目安となる室内環境

夏:25〜28℃
冬:18〜22℃
湿度:40〜60%

環境を整える工夫

  • 温湿度計を使って数値で管理する
  • エアコンや扇風機で空気を循環させる(風が直接当たらないよう注意)
  • 薄手の上着などで体温調整しやすくする
  • 加湿器・除湿器で湿度をコントロールする

夏場、高齢者は「寒い」と感じやすいため、エアコンの冷風が直接当たらないようにすることで、快適さを保ちながら室温を下げる工夫が大切です。

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高齢者は、体温調節の機能が衰えやすく、自分でも気づかないうちに体調を崩してしまいます。

そのため、介護初心者の方でも次のポイントを押さえることで、安全で安心な介護につながります。

本人の言葉をうのみにせず、日々の変化をよく観察する
室内の温度・湿度を数値で管理する
体調のサインを見逃さず、早めに対応する

日々のちょっとした気づきが、高齢者の健康を守ることにつながります。

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